ヒット書編集者の思惑通り? 「手に取ってもらう」ための簡単な工夫

毎日新刊が200冊以上生まれているなかで、
まずはお客様に手に取ってもらうことを意識する必要があります。

手に取ってもらうには、どうしたらいいのか?

それをとことん考えてみてください。
今日はその一つの工夫を教えます。




まず、この書籍のカバーデザインを見てください。

この本は、売れないイメージのある、転職本で、
異例の大ヒットしました。

どこに手に取ってもらう工夫があるのでしょうか?


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わかりましたでしょうか?

ヒントは、「これ、俺のための本だ」と思わせるところです。

そう言えば、「俺のフレンチ」とか「俺のイタリアン」とか、
流行りましたよね?

あれ、ネーミングがいいですよね。

「あなた」ではなく、「俺」というところがみそです。

もし、この店が有名でないと仮定しましょう。

ハイボール飲みすぎて、千鳥足で友達と歩いている時、
この店を指差して「あの店、俺(行きつけ)のフレンチ!」って、
ちょっと誇らしげに言ってしまいそうです。

あー、これは私だけかもしれませんね(笑)




さて、答えを言いますね。

このまま今の会社にいていいのか?」
という読者対象者の心の声をダイレクトにのせたことです。

言うまでもなく、この本は転職をテーマにした本ですよね。

当然、今の会社で満たされている方や、
ヘッドハンターから転職の案件が殺到するような方は、
手に取らなさそうです。




ただ、そういう方って、一握りですよね。

「頑張っているのに、何故だかあまり評価されていない気がする」
などと、日々悶々と過ごしている方のほうが圧倒的に多いわけです。

「このまま今の会社にいていいのか?」というのは、
まさにそういう方が心の中で言っていそうな言葉ですよね。

心の声を出すことによって、
「あっ、これ俺の本だ」と思わせられます。




さらに、この言葉の美点として、
なんとなく解決策が定まっていない、
モヤモヤとした雰囲気があるところも挙げられます。

「どうしたらいいかわからない」から、
書店に足を運び、答えのヒントを探そうとしているわけです。

この本は、「そのモヤモヤの解決策は転職にあるよ」と、
提案しているスタンスのように、
私は感じました。

そうすることで、転職ありきで考えている方以外の層を取り込めたのではないでしょうか。




この考え方、非常に参考になる考え方だと思います。

もちろん、手に取ってもらっても、内容がしょぼいのなら、売れません。

ただ、手に取ってもらう率が高まれば、
買ってくれる絶対数も増えるわけです。
そこを見逃してはいけません。

クイズ、簡単だったという人も多いと思います。

大事なのは、意識することですね。
さりげなく、手に取ってもらうための工夫を施しているものですから。

それでは、また!