この本のタイトルは漫画をもとにしました

もちろん、著者さんにタイトルを決めてもらうこともありますが、
基本的に、ビジネス書のタイトルは出版社が決めます。

タイトルは、売上を左右する大事なファクターですから、
各社、慎重にタイトルを決めているはずです。

その中でも、編集担当者が一番、原稿の中身を知っていますし、
編集担当者ならば、自分の本のタイトル案を、
本当にじっくり考えていることでしょう。

出版社によっては、編集者にタイトル決定を一存しているところもあるぐらいです。



さて、タイトルの考え方ですが、
私個人としては、このようなスタンスでタイトル案を考えます。

  • カバーイメージを考える(その本のビジュアルがどんなふうか)
  • 書店店頭でパッと見てすぐにどんなイメージになるかを考える


主に、この二つですね。
書店店頭でお客様の興味を引かせて手にとってもらうまでが、
カバーイメージやタイトル、キャッチコピーの力であると、私は考えています。

そのため、タイトルイメージ単体で考えることを、私はしません。

全体的に読者対象さんにどう思われたいのか、見られたいのかを固めた上で、
カバーイメージとセットで考えることが大事なのです。

カバーイメージとタイトルイメージが何か違和感があると、
チグハグな感じが出てしまいますよね。

・・・これについては、いずれしっかり書きます。



今日は、タイトルの付け方の工夫として、
『営業の一流、二流、三流』という本のタイトル案をどう出したか、紹介します。

では、いきなりですが、ここで問題です。
『営業の一流、二流、三流』のタイトルはある「漫画」を参考にしました。
その漫画とは何かわかりますか?

まず、ヒントとして、少し本について、触れておきます。

この本は、ノウハウをバリバリ紹介していくというより、
二流以下は見逃してしまうところを、
一流はしっかりと見ているよという、
思わぬ気づきを与えるためのライトなイメージを出したいと思っていました。

実は、タイトルにちょっと「遊び心」を入れたいと思っていたのです。



この話をして、
「えっ、タイトル、普通じゃね?」と思われたかもしれません。

そう、さりげなく入れてみました。

シンキングタイム終了です。答えを発表します。



答えは、『進撃の巨人』です。

よくよく考えてみたら、このタイトル、文法的におかしくありませんか?
『進撃してくる巨人』とか『巨人の進撃』の方が、
文法的に正しいと思いませんか?

でも、その文法的な正しさよりも、
進撃の巨人』の方がキャッチーな感じがあるように、
私は感じ取っていました。

私も当初は、『一流の営業、二流の営業、三流の営業』みたいなタイトルにしようか、
とも考えていたのですが、「それではふつーだよな」と再考した結果、
進撃の巨人』スタイルで、「一流」と「営業」をひっくり返してみたのです。



もう、自画自賛となり、見苦しいかもしれませんが、
シリーズ化となった一つの要因として、
このタイトル付けもあるんじゃないかなって思います。

うまくつけられたタイトルの一つです。

タイトルやキャッチコピーを考えるときに、こういうアプローチもあると、
参考になれば嬉しいです。


それでは、また!