企画書の仮タイトルについて その③
今日は、前回、前々回の続きです。
下記リンクをパッとお目通ししておいてください。
企画書の仮タイトルについて その①
企画書の仮タイトルについて その②
今日は、その③として「共感してくれそうなワードを探す」を紹介していきます。
これにつきまして、まず大事な前提を忘れてはいけません。
それは、読者さんがこの本を手に取る理由です。
ビジネス書の場合、何らかの課題があり、
その課題を解決したいから、本を買うことがほとんどです。
ただ、立ち読みの段階では、どの本が解決してくれるか、
正確にはつかめません。
そこで、
「なんとなく、この本が解決してくれそう」
と、こう思わせる工夫をしないとならないのです。
具体的に、どうすればいいかというと、
カバーの雰囲気で手軽感を演出したり、
読者さんの琴線にふれる言葉を使ってみたり…です。
カバーに関しては、企画の審査時点ではどうにもできないので、
言葉について、とことんこだわっていきます。
そう、ここで「共感してくれそうなワード」を探していくことが大事になります。
読者対象は、あなたのテーマについて、
何かしらの苦手意識や現状の不満を持っているものです。
「自分でもできそう感」を与えるには、
どんな言葉を投げかけたらいいか、
考えてみましょう。
代表的なもの、一つ紹介します。
過去のうまくいかなかった自分を見せて、
今の自分につながるストーリーを描くことです。
たとえば、こんな感じです。
『3年連続ビリだった自分が全社でNo.1になった!』
『口下手で赤面症の私がTOPセールスマン!』
『倒産寸前からV字回復をはたした!』
イメージがついたでしょうか?
5年ほど前、略称『ビリギャル』が話題になりましたよね。
『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』
というのが、正式名称でした。
「学年ビリでもがんばればいい大学に行けるんだ」
という希望を感じますし、
「今、学年ビリであってもいいんだよ。教え子もそんなとき、あったから」
と共感してくれている気もありますよね。
読者さんは、つらい現状を何とか抜け出して、
明るい未来をつかもうと考えています。
そういう思いにささる言葉や文章を考えてみませんか?
あくまで企画書の段階の話ですが、
共感を覚える言葉があれば、
編集者は企画書を読みすすめ、
採用を検討することでしょう。
やってみましょう。
それでは、また!