輝かしい経歴がなくても出版化できる理由

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15年ほど前、こんなタイトルの本が売れていました(日本実業出版社の刊行)


「輝かしい経歴を誇っていたり、業界トップクラスの成績を収めない限り、本は出せない・・・」

そんなふうに思っていませんか?

正直言って、誰もがかなわないような成績を収めていれば、
それに越したことはありません。



ただ、こうも考えてみましょう。

まず、ビジネス書の著者さんが先生役で、
本を通じて読者をコーチする役割だと考えると、
先生の実績以上に教える力が大事になるのではないでしょうか?

たとえば、プロスポーツの世界では、
「名選手名監督にあらず」という言葉があります。

また、サラリーマンを経験した方なら、
実績のある方がみな、すぐれた指導者になるとは限らないこと、
おわかりかと思います。

つまり、輝かしい経歴がなかったとしても、
著者さんとして活躍できる可能性があることを、まずは知ることが大事です。



次に、どういうテーマや切り口なら活躍できるかを徹底的に考えてみましょう。

基本的には、どんな読者対象に共感してもらい、
じっくりと読んでもらいたいかを中心に考えます。

なかでも、キーポイントとなる、
「失敗談」と「成功転機の話」を紹介します。

具体的にはこんな話です。

・共感を呼ぶような失敗の話
・「あっ、なんとなくうまくいくかも」と思った成功転機の話

なぜ、この二つが大事かというと、
読者対象に共感を持ってもらいやすいのと、
お客様自身の「未来の成功像」を描きやすいからです。



たとえば、私の話をしましょう。

今でこそ、偉そうに語っていますが、
入社三年まで、出版企画すら考えられないような編集者でした。

出版化をとりつけるために、社内でプレゼンをするのですが、
プレゼンのたびに上司から怒られていました。

それほど質が悪かったのでしょう。



そんな私が初めてプレゼン通過できた話も、
失敗談のように感じています。

企画提案の打ち合わせ時に、
その著者さんからの企画についての質問に答えられず、
要領を得ないままでいたため、
「じゃ、読者対象は古川さんにしましょう」
とおっしゃっていたのが、
当時、ものすごく自分の力のなさを痛感し、悔しく感じました。

会社に戻る道で無様に大泣きしたのを覚えています。



これは、失敗談というより情けない話ですが、
この著者さんが企画を考えてくれたおかげで、
プレゼンは通過しましたし、本も売れました。

なぜ通過でき、本が売れたのか自分なりに分析しはじめ、
徐々に売れる本が作れるようになり、
「ちょっとした成功転機」をつかむことができたのです。

いかがでしょう?
なんとなく「失敗談」と「成功転機の話」について、
わかりましたでしょうか。



みなさんが出版の機会に恵まれますことをお祈りします。

それでは、また!