著者さんとして野望を持たなければならない?
ビジネス書を出すなら、やっぱり売れる本を作りたいと考えるもの。
「ヒット書を出して、色々なメディアで登場して、注目を集めたい」
そんな野望を持っている方もいるでしょう。
このことについて、私は野望を持つこと自体は、良いと思います。
やはり出版を志す方としては、
多少のギラギラ感は持っておいた方がいいでしょう。
少しくらい荒削りであっても、
少々、外連味があっても、
力強くメッセージを届けようという姿は、
個人的に頼もしく感じます。
ただ、野望を持つ際に、気をつけておきたいのは、
誰に届けたいのかという観点が抜け落ちてしまいがちになるところです。
私も、できるだけ多くの人に届けたいと、
肩に力が入っていた時は、
売れる企画を作ることができませんでした。
そもそも、多くの人に届けるどころか、
社内のプレゼンに通らないといったことも、
たびたび経験しました。
大きなヒットを狙う企画というのは、
それだけ社内のプレゼン通過の壁が高いものというのは、
おそらく編集者あるあるだと思います。
そのため、野望を大きく持ちながら、
足下のことをしっかり見ておくことも、
忘れないようにすることが大事です。
さて、今まで野望ありきでお話を進めてきましたが、
一方で、自分のテーマをコツコツ深く掘っていくことに、
意義を感じている方も少なくありません。
そういう方に、「野望を持てよ」というメッセージも届かないと思います。
それで、全く問題ありませんが、
将来、自分のテーマに対する需要が目減りすることも考えられますよね。
そこで、あなたの足下を照らす光の範囲を少しずつ広げていくように、
小さなチャレンジができないか、それを探してみることを私はお勧めします。
「おいおい、じゃあ、野望なんてなくてもいいの?」
そういう声なき声が聞こえてきそうです。
結局は、人それぞれのアプローチの違いだと考えるようにしましょう。
かなり乱暴になりますが、
人を二種類に分けるとしたら、
このように分けられると思います。
- 専門性をコツコツ積み上げるのが好きなタイプ
- 野望、夢や希望に到達しようと頑張るタイプ
どちらが優れているというわけでもありません。
どちらの方向で進んでいくのが、
自分の中で自然なのかを知っておけばいいだけの話です。
まとめますと、
野望は必ずしもなければいけないものではないが、
野望を持っているのならば、
それに伴うデメリットを把握しておくこと。
積み上げ型なら、横に広げることの可能性も考えて準備しておくこと、ですね。
抽象的な話になりましたが、
大事なことだと思います。
それでは、また!