型を持とう〜カバーデザイン編〜
私は今現在、一社しか勤めていませんでしたし、
基本的に書籍の編集の仕事しかしておりません。
大学卒業から25歳まで日雇いバイトをしていたので、
その話もできないことはありません。
ちなみに、その時の話については、こちらで書いていますし、
もし要望あれば書いていきたいと思います。
ただ、やはり十数年、書籍編集としての仕事を全うしていました。
そのなかで思うのは、やはり「型を持つ」ことの大事さであり、
時に「型破り」をしていく大事さです。
今日は、私の私の仕事の「型」を紹介します。
私の仕事、限定的な話になりますが、
参考になれば嬉しいです。
さて、書籍編集の型の話ですが、
私は「見た目」に関して、「シンプルでわかりやすく」というものを持っています。
構成される要素として、ぱっと思いつくのはこの3つ。
- カバーデザインの考え方
- メインのキャッチコピー
- ぱっと見のレイアウト
まず、カバーデザインについてをお話ししましょう。
おそらく今日は一番上のみの紹介になるでしょう。
この装丁を見てください。
パッと見て、何の本かわかりますよね?
ひとりで起業され、社長になっている方の本です。
「シンプルだけど力強く、インパクトのある装丁でお願いします」
とカバーデザイナーさんにお願いしました。
ダサいか、かっこいいか?
ありふれているか、斬新か?
この四つの要素でマトリクスを描くとしたら、
「ダサくて、ありふれている」ところに位置するかと思います。
でも、あえてそれを狙いました。
テーマ的に読者対象は限られてきますし、
ファッション感覚で読むようなテーマではありません。
あと、読者はどういうところで、
この本を読むのかも考えました。
おそらく、通勤や帰りの電車の中で読むというより、
喫茶店などでとにかく座って、大事なところに傍線を引きながら読む本だと感じました。
そのため、見た目の綺麗さというより、力強さを押し出し、
思い切って、タイトルの「ひとり社長」を強調させてみたのです。
あと、忘れてはいけないポイントは、
丸で囲んだ「独立してやっていけるのか?」です。
文字だけでは単調になりがちですし、
アイキャッチ的なものも欲しいとも思っていました。
そういう意味で、他のコピーとは違ったコピーをこの中に入れることにしたのです。
今日、この本を紹介したのは、カバーデザインが私の型通りにできたと思ったからです。
私の型は、「シンプルでわかりやすく」であり、
本のテーマや内容、読者層、読む場面を考えて、
アレンジをしております。
お洒落路線ではあるけれど、
アイキャッチとして、写真やイラストを使って際立たせたりしています。
これなんかは、先ほどの本と対照的なイメージですが、
「シンプルでわかりやすい」というコンセプトで考えたものです。
装丁は、その本の顔です。
売り場の店頭で一目でアピールできるよう、考えています。
そういう視点で本を見てみると、面白いかもしれません。
それでは、また!