出版企画書の書き方よりも学ぶべき「あるものの書き方」について

SNSを見ていると、現役のヒット編集者を呼んで、
「出版企画書のセミナーを開催します」なんて告知をよく見ます。

はじめてこの告知を見た時、
「そこに興味があるんだ!」と驚いたものです。

しかも、企画の考え方よりも出版企画書の書き方のほうが、
人気があったりします。

おそらく、「出版企画書の書き方」ならば、
やり方さえ知っていればすぐに使えるため、
強いニーズがあるのでしょう。

ただ、長い間、著者さんとして活躍することを望まれるのなら、
同じ「書き方」でも、他のものの「書き方」を研究したほうがいいのでは、
と老婆心ながら思ってしまいます。

もしかしたら、「出版企画書の書き方」を学んだ後に、
しっかりと学ばれる可能性もあるので、
本当に本当に余計なお世話かもしれません。


あなたは、私が何の書き方を勉強した方がいいか、わかりますでしょうか?

ちなみに文章の書き方ではありませんよ。

・・・と、無駄に伸ばしても意味がないので、言ってしまいます。

ズバリ、言います。
「出版企画書」よりも「キャッチコピー」の書き方を研究された方が、
数倍良いでしょう。


「えっ、出版に関係ある?」

そう思われるかもしれませんが、あります。
説明していきますね。

まず、「出版企画書の書き方」では何が欠けてしまう恐れがあるか、
わかりますか?

どういう風に書くのか、型は教えてもらえるでしょうが、
企画を審査する人の心にヒットできる書き方ができているか、
その着眼点が飛んでしまう恐れがあるのです。

もしかしたら、「出版企画書の書き方」でも、
審査員の目に留まることの重要性を説いているかもしれません。

しかし、2時間なら2時間の限られた時間で、
企画書の項目ごとの書き方を紹介してから、
審査員の目に留まる方法を教えられたとしても、
さわりの部分しか教えられないのではないでしょうか。

それなら、同じ2時間でも「目に留まる手法」を教えてもらった方が、
私個人としては、身になるのではないかと、思うのです。


なぜ、キャッチコピー力が大事かと言いますと、
連日、各出版社には数多くの出版企画書が送られてきており、
限られた時間の中で、採用不採用を決めるからです。

実際、出版企画書の封書を開けて、
一目見て即、不採用と決められてしまうものもあります。

そのため、一目見て「面白そう」と思わせる工夫が必要ですし、
そこにまずは注力する必要があると、私は思います。


まず、手を入れるべきところは、企画書のタイトルですね。
これに最低限の興味を惹きつけられなければ、
読む前にゴミ箱に捨てられかねません。

そこで、キャッチコピー力なんです。

企画書のタイトルをその企画のキャッチコピーを考えるように、
作ってみます。

端的に的確に、そして興味を引くように表現できれば、
まず第一関門は突破できます。

そのため、キャッチコピーのセンスを磨くことが大事だというわけです。


では、どうしたら、そのキャッチコピーを磨けるでしょうか。

私もそれほどキャッチコピーのセンスがあるわけではありませんが、
多くの素晴らしいキャッチコピーに触れることかなと思います。

先人達が作った卓越したキャッチコピーを参考にしてみるだけで、
かなり力がつくかと思われます。

出版を志す方は、是非ともキャッチコピー力を磨いてくださいね。

もし、今回のこの話で、
キャッチコピーを学びたいなという人がいらっしゃいましたら、
非常に良い本があるので、紹介します。


それでは、また!