サラリーマンで「また本を出したい」と思う方の特徴

こんばんは。フリーランス編集者の古川創一です。
今日は「サラリーマン作家」の話をします。


私が最近担当した著者さんでも、
『転職の鬼100則』『営業の鬼100則』の早川勝さん、
『時短と成果が両立する 仕事の「見える化」「記録術」』の谷口和信さんは、
会社勤めをされています。

お話をお伺いしてみたところ、
平日はほとんど本業に時間を使わざるを得ないため、
土日祝日に執筆時間を設けているそうです。

それだけではなく、
校了(校正終了)する直前が忙しくなりがちになるため、
平日の夜遅くかかってでも、
原稿を読み返す必要も出てくるかもしれません。


この話を聞いて、あなたはどう思いますか?

「会社が休みの日くらいは休んでいたいなあ」
なんて声が聞こえそうですね・・・

実際に、本を書いてみたいと思って、
企画書を出し、出版社に採用されて、
出版化に向けて動き出してみたところ、
「もう当分書かなくていいや」と思う方もいます。

原稿を書ききり、何とか出版化できたのちに、
「やっぱり本業に本腰を入れて頑張ろう」と思い直すなら、
それはそれで気づきがあったと思います。


一方、こんな話を聞いても、
逆に休みなしでも、どんなに忙しくても、
本を出してみたいと思う方もいるでしょう。

一冊出してみて、本当に大変だったけど、達成感があったし、
確かに「また出したい」という方もおります。

本が出来上がったその日に、
「古川さんね、次は〇〇というテーマで本を出したいんですよね」
と早くも次回作の話をされる方も、実際にいるぐらいです。


このように、「もういいや」という方と「また出したい」という方に分かれますが、
何がそれを分けるのかが気になり、
今まで接してきた著者さんの言葉を参考に考え、仮説を出してみました。

私の仮説はこれです。

「本を出すことが『目的』なのか『手段』なのか、とらえ方が違う」
ということです。

手段になっている方のほうが「また出したい」の後者になりやすいと見ています。

何の手段かというと、
「自分の伝えたいメッセージや想いを伝える手段」なんです。

つまり、自分の大事なメッセージを多くの方に届けたいから、
「本を出したい」と自発的に感じるわけです。


それから、往々にして、サラリーマンでも本をまた書きたいという方は、
会社を超えて社会をどう変えたいのかという、
個人的な大義を持っているように思います。


個人的な大義を持っていて、それにワクワクしているからこそ、
忙しくても、書ききることができてしまうようなんですよね。

また、大義を持つ方は、会社に対しても、精神的な意味で、
ビジネスパートナー的な距離感を持つことも可能です。

たとえば、著者さんの中には、
会社が本を出すことを認めなかったから転職した、
という方もおります。

まさに、今の会社に身を委ねていないというスタンスですね。

自分の大義をかなえるために、どんなキャリアを積んでいくのかを考え、
自分の責任で勤め先を決め、そこで最善を尽くしていこうという姿勢が、
私個人として非常に素晴らしく感じます。


他の例として、
会社を大義をかなえるための修行場だと考えている方もいます。
給料をもらいながら、経験値を積んでいるという意識なんでしょう。

いずれにしろ、自分の意思で在籍するも、転職するも決められるわけですから、
会社をビジネスパートナー的な距離感で考えているというのが、
わかるかと思います。


また、大義を持ったら、ストレスも軽減できるように思いませんか?

会社から理不尽な命令があった際、
それで会社に残るか、転職するかは私の自由だし、
全てが私の責任であると考えるようになりますからね。

愚痴は少なくなるはずです。


さて、今日の話のまとめです。

出版はあくまで、あなたのメッセージを伝えるための手段の一つであると考えること。
会社を超える大義を持つことが、サラリーマン作家として活躍する必要条件であるということ。

この二つを大事にされたサラリーマン作家を増やしてきたいです!


それでは、また!