著者さんとの相性について

今まで150冊以上の書籍の編集を担当し、世に出してきて、思うのは、
著者さんと編集者という人間同士が関わっている以上、
相性というものがあるように思えてなりません。

そして、その相性は、
あの著者さんと仲がいいからうまくいくとか、
そういうものではなさそうです。


もちろん、私も担当するにあたり、テーマの得意不得意はあり、
不得意なテーマだったら、いい成績を収めにくいという面も確かにあります。

ただ、たとえ不得意なテーマであっても、
相性のいい人だったら、売れるものが作れるものなんです。


また、他社でバンバン売れている本を書いている方にオファーすれば、
売れるというものでもありません。逆も然りです。

「なぜ、あの方の本を私が作ると売れないんだろう?」
何か見えざる力が働いているかと思った時もありましたし、
古川さんと手を組んだら売れるようになったと言ってくれる方もいました。

そんなこともあって、相性なのかなと思っています。


私は、出来るだけ相性のいい人と組めるようにするのが、
1ついい仕事をする上でのポイントになるのではと思っています。


では、どういう風に相性の良さを見極めるのでしょうか?

1つ、相性の良し悪しを見極めるには、
その著者さんがかいたブログやSNSを見て、
共感ポイントがあるかをチェックすることです。

ブログなどを見ていると、
その著者さんの思いや仕事に関する哲学が垣間見えるものです。

それを忘れないようにメモして、
対面でコミュニケーションをする際に、
共感ポイントを聞いて確かめます。

そうすることで、共通の話題ができ、
アイスブレイクの瞬間ができるので、
その時に企画の概要をお伝えし、
企画をどんどん詰めていくことができます。

相性がいいと、伝えた企画の概要がそのまま共通認識となり、
お互いが良い企画にしようと良いアイデアを出し合えるようになるのです。

おそらく、ある程度相性の良し悪しが見極められるのは、
最初のコミュニケーション時でしょう。

そして、ある程度こちらで相性は良いんですよって、
印象付けることも可能です。

つまり、こちらが下準備をして、相手を知ることに力を注ぐことが、
相性の良さを演出することでもあるのです。


何事もそうだと思いますが、
一緒に仕事をするならば、最初に会った時が何より大事になります。

最近は編集者もブログやSNS発信をしていますので、
著者さんは会うことになった編集者のことも調べておくこともお勧めします。

最初の打ち合わせはそれほど重要だということを、
忘れないようにしましょう。


それでは、また!