文章が苦手だけど出版したいという方へ マインド編

「ゆくゆくは出版したいけど、文章力に自信がない」
こんな悩みを持っている方は、少なくありません。

この悩みに関しては、文章力なんて気にしないでください、と伝えています。

もちろん、文章力はあるに越したことはないですけど、
ビジネス書の作家の場合は、文章力よりもそのコンテンツの質の方が、
はるかに重要です。

「この論理展開で伝わるかな」
「読者の期待に応えられているかな」

文章力に意識を向けるより、このようなことに気を配っていただきたいと思っています。


あと、「文章力のある、なしにこだわらないで……」と主張したい理由が、
もう1つあります。

実は、この理由については他の人が触れていないので、
ある種、独自性のある見方なのかもしれません。

もし、多くの人にピンと来たら、
どんどん主張していこうかと思っています。

・・・ちょっともったいぶらせちゃいましたね・・・

発表しますね。

文章力にこだわらないでと主張したいのは、
そもそも文章力があるとか無いとか、
判定できない面もあるからです。

ちょっとピンと来ないかもしれませんね。

では、文章力があるって、どんな人のことを指すのでしょうか?

しっかりと定義づけされていないため、
答えがまちまちになると思います。


それに、自分は文章力があると思っている人は、
過去に文章を褒められた経験があったり、
あとは裏づけなく、自己申告であったりします。

「えっ、自己申告? そんな人、いる?」
と思うかもしれませんが、います。

外国人に「日本語話せますか?」と尋ねると、
「こんにちは」だけは話せるから、
「日本語は話せる」と胸を張るという話、聞いたこと、ありますよね?

その外国人のような感覚で、文章力があると思っているんですよね。
ある種、そんなグローバルな感覚を持った日本人、会ったことがあります。


あれは、もう10年ほど前の話です。
とある会社の社長さんに会った時、
「自分は並みの編集者よりも文章はうまいと自信がある。古川さんよりうまいんじゃないかな」などと、主張されていました。

コンテンツもありそうだし、そこまで文章力があると自信があるのなら、
いい原稿が上がりそうだなと、その時は期待していたのです。

しかし、もうオチはわかりますよね。
論理展開がめちゃめちゃで何が言いたいかわからない、サンプル原稿が届いたのです。
残念ながら、丁重にお断りしました。


この話を聞いて、いかがでしょう?

ちょっと滑稽に映ったかもしれませんが、
要は、文章力がある、無しは判定できないから、
自分次第でどうとも評価できてしまうんです。


また、文章力の有無にこだわるよりも、
・読者が求めていることに応えられる内容か
・論理の流れなどわかりやすいか
・他の人が読んでもわかりやすいか
など、もっとこだわってもらいたいことがあります。

おそらく、ビジネスをしている方なら、
顧客のニーズを考えて仕事をしていますし、
人前で話す時、論理展開や伝わりやすい方法を考えていることでしょう。

つまり、ビジネス書を書くときにこだわるべきことは、
日々の仕事で意識されていることの延長線にあるわけです。

仕事をしっかりしていれば、十分ビジネス書を書く力が養われていると考えることが大事です。


この文章を読んで、少しでも原稿を書く勇気が出てきたら、嬉しいです。

文章力が無いといった呪縛を自分の手で解き放ち、
自信を持って文章を書き続けていただきたいと思っています。

それでは、また!