説得するときに「論」や「情」よりも大事なもの

一所懸命、説得にあたってみても、
なかなか相手からいい反応が返ってこないこと、
ありませんか?

私は正直な話、かなりあります。

私は特に面と向かって主張したい時、
論理立てて伝えようとはしているものの、
「論」より「情」のほうが割合が多くなってしまうのです。

ただ、古川の説得法は「情」のほうが成分強めとはいえ、
「なぜ、〇〇なのか」という論理は組み立ててはいますし、
最低限の「論」は主張しています。

確かに、私のスタイルで、共感を覚えてくれ、
「響きました」と言ってくださる方もいますが、
いまいち納得しきれていない方も出てきます。

実は、この現象が割とあり、課題に感じているため、
コミュニケーションの取り方については、
日々勉強をしています。


ところで、あなたは相手を説得する時、論と情、どちらが大事だと思っていますか?

よく、話し方やプレゼンの本などを読んでいると、
「論」より「情」が大事だという話が出てきますので、
おおかたの人は「情」でしょうと、
答えるのかもしれません。


私は、これについては半信半疑です。

もちろん、人は正論を突きつけられても、
動かない面はあります。

母親がゴロゴロしている中学生の息子に、
「将来のために勉強しなさい」と言うのは正論ですが、
まず勉強しようなんて思いませんからね。

それどころか、母親はわかってくれないと、
話すら聞いてくれなくなってしまうかもしれません。


話し方の本などの著者さんが、
「論理」よりも「感情」を重視しようというのは、
この事例で見る通り、理屈で説き伏せることを試みても、
うまくいかなかった経験を味わったからでしょう。


ただ、先ほどの私の冒頭の話の通り、
最低限の「論理」と熱めの「情」を持って、
説得しようと思ってみても、
うまくいかないものはいかないのです。

相手が理屈中心で物事を考えている方なら、
確実に途中で話に飽きていることも考えられます。

結局は、相手によるということです。
「論」と「情」どちらが大事という話は答えようがなく、
相手の様子を見て、どちらを成分強めで伝えるか、
臨機に対応していくしかないように思います。


あと、正直なところ、「論」や「情」よりも重視するべきところがあることに、
最近気づきました。

最初に、相手の心の扉をしっかりとノックしているかを、
確認したほうがいいということです。

プレゼンの場でもそうですが、
相手が話を聞きたいという状態にさせなければなりません。

そのためには、相手のことをどれだけわかっているかを自答する必要がありそうです。

  • そもそも相手が話を聞きたいという心理状態にさせているか
  • 相手の判断軸は何か


前者は、相手のことを認めているという姿勢を示すことであり、
後者は、相手の価値観をあらかじめ目星をつけて、
説得のストーリーを組み立てておくことです。


実は、説得の前段階で、割と勝負は決まっているんじゃないかと見ています。

仕事は準備が8割とよく言います。

こと、説得についても同じことが言えるのではないでしょうか。


それでは、また!