著者さんが推奨する! ビジネス書の基本的な読み方

ビジネス書を多く書いている方は、
間違いなく他のビジネス書をチェックしています。

なかには、編集者の私以上に、多くの本をチェックされている方も少なくありません。

これについて、編集者は誰よりも多くの本をチェックするべきだ、というご意見もあるかと思います。
はい、正論です。ただ・・・

「むしろ、古川、お前がもっと読めよって・・・いや、読まない編集者がいてもいい」
そんな生温かい目で私を見ていただければと思います。

さて、閑話休題。時を戻そう。

ここでのチェックポイントは一つ。

ビジネス書の著者さんは、基本的に自分のビジネスをされ、
その傍らで執筆活動をされているわけですから、
短い時間で数多くの本を読んでいるというわけです。

つまり、効率的でありながら効果的に、いかに読むか、がポイントです。

私は常々、仕事に追われる、読書時間をあまり確保できずにいたため、
このポイントに関して、強く関心を持っていました。

「こんなに忙しそうなのに、なんでこんなに本を読んでいらっしゃるのか」
私が疑問に思っていたことでも、あるんですよね。

多くの社員を抱える社長さん、複数の事業を走らせて活躍を続ける方などに、
企画打ち合わせ後の雑談でさりげなく伺ってみたものです。

こうして、だいたい4、5名のアンサーを得て、一つ確信しました。

それは、「本を読む目的」を明確にするということです。
言い換えれば、「自分の課題や問題」をはっきりと認識することであり、
その問題を解決する手段として、読書をしているのです。

「なんだ、そんな話は聞いたことがある」と思われるかもしれません。

ただ、これって、本当に基本ではあるのですが、
ないがしろにできる代物ではありません。

というのも、結果を出している人ほど、
「自分の問題」を解決しようという意識が強いのです。

どうしたら売上が上がるのか?
どうしたら契約率が上がるのか?

読書の目的である、問題を解決することに貪欲であればあるほど、
結果につながりやすいことは、わかるかと思います。

そのため、読書する目的を考えたのなら、
結果を出している人がどのように目的に向かっているのか、
その姿勢を見習った方が良いでしょう。

読書術関係の本を多く読んでいる方は、
その著者さんはどんなふうに目的に向かっているのか、
そのマインド的な面も炙り出してみることもお勧めします。

最後に、より技術的な面も少し書きますが、

・既知の事実は読み飛ばす
・自分の問題をかなえてくれそうな項目を最初に読む

これらのことは、多くの読書術の本で書かれています。

なぜ、こうするのかというと、
「読書する目的」をいち早くかなえるためなんですよね。

あくまで、「読書の目的」という北極星があっての技術だということ。
これは本を読む際に心がけておきたいことだと思っています。

それでは、また!



追伸:過去に私はこんな本も編集しています。よろしければどうぞ。
『「すぐやる人」の読書術』塚本亮 明日香出版社